EP-4 5・21
5月21日 @代官山UNIT
オープニングアクトはMoodmanの徐々にアッパーな場を創るDJから菊地成孔の凄まじいまでのDJセット。
フロアが暗転したところでDJブース横に登場したのは、なんと蛍光管を携えたOptrumの伊東篤宏ではないか!!
え!? やだ、うそ、ホント?? というサプライズ。。。
オプトロン奏者・伊東のことは知っていたけれど実際にそのプレイを観るのは初めて、実にソリッドなリズムを刻むピュアなノイズと光彩にぐいぐいと拗られるが如く、完全にパラレルワールドに持っていかれる…。
その平行世界への移動がPAUSE解除の正式サイン。
平行世界に29年のブランクなど存在しなかったかのようにEP-4の演奏がスタート。
確信に満ち力強く、それでいて鋭利に重いリズムパート(佐久間コウ/b, 千住宗臣/ds)。
繊細なテクニックを駆使しているのに何故か人を喰ったようなフレーズを奏でるBANANA UG(kb)のプロフェット5。
同じく嘲笑うような陽気なパーカッション(by ユン・ツボタジ)が重いリズムに絶妙に絡む、時たま打たれる鋭いメタルは嘲笑のあとに舌を出すみたいなゾッとするような諧謔の音色。
ジム・オルークが刻むファンキーでリズミカルなギターというのもレアだけれど、そこにフォギーなノイズ感のある音も絡ませてくるところは流石という感じ、もう一人のギタリスト・高井康生の冷静なギターワークとともに全体をユニファイする機能のあるサウンド。
そして佐藤薫のコンダクト/ディレクションとマシナリーでリニアなエフェクト・ヴォイスがバンド全体のスクリプトを決定付ける。。。
要所々々で登場するゲストプレイヤーは祝祭の演出という意図もあるのだろうが、それよりも必然的な理論に基づいている印象。
オリジナルメンバーの鈴木創士/kbをはじめ、恒松正敏とタバタミツル/g、中村達也/dsなどレアすぎるゲストが実に機能的に起用されている。
アンコールではDJでの参加のみとアナウンスされていた菊地成孔もステージに上がり空間を引き裂くようなサックスを披露するという展開。
自分にとって28年ぶり(最後に観たEP-4は84年頃、雨の日の後楽園のテントだったと記憶…)のライブだったのだが、ここまでのものが体験できるとは思っていなかった。
混沌の月日と311を通過した今ここで、しかも最良なクオリティのダンスミュージックを奏でるバンドがPAUSEを解除したことの意味は大きい。
そのサウンドは(使い古された表現ではあるが)冷徹なファンクであり、当時はその斬新さにばかりスポットがあたるという面もあった。
ダークネスやケレン味の部分が影をひそめることで、ヘヴィネスがより強化され先鋭化したその音。
ヘヴィ・ダンサブルの意義と意図が2012年5・21になってやっと心身でエッセンシャルな波形として理解できた。
時間概念が錯綜する、やはりここはパラレルワールドであり過去と現在がアグリメントする。。。
web DICEでの伊東篤宏との対談の中で佐藤薫が「ポスト311/原発とEP-4のPAUSE解除には直接的な関わりはない」とやや煙に巻くように話していたがアンコールのセットリストに加えたのがあの曲。。。
カヲルはやはり策士であるとともに諧謔者でもあるのだ、シリアスでクールな諧謔者。
EP-4の今後の展開も気になるところだ。
しかしそれ以上に、なぜこのタイミングで約30年の「一時停止」が解除されたのかを深く考えなくてはならない。
【セットリスト】

※facebook・Tomohisa DrTommy Kawanoさんのアルバムより転載。
あの頃、街には100円均一ショップは無かった。
バブルという異形の経済形態が産出した「審美眼」がある。
しかし、それは現在、完全に終了したイデアでありそこに留まることが許されないという現実を反映しつつ鳴らされる音楽を聴いた
5・21
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